創校150年を迎えて
学校令が発布され、県内初めての公立小学校に指定された唯一の学校は、百五十年を経ました。ここに学ぶ児童たちを静かに支え、いとおしく眺めているやのご先祖様を思われます。
私はこの学校へ昭和十年に入学し、満州事変・支那事変、そして大東亜戦争が連続して起こり、悲しい世界を眺めながらの毎日でした。
このような時代の流れの中で教育の重大性を思い、能三さんの理念を中心に、若い父母はこの時こそと、地域を担う子供たちへの教育活動を学校側の全面的な協力のもと開始し、進駐軍の指導も入れ、街に最も相応しい学校を目指したのです。
そして現在、時間経過と共の、変化ある学校運営に代々の伏木小学校育友会は、理想的といえる活動を為されて今に至っていると自負いたしております。
百五十年を迎えるにあたり、時代に備える若者たちには要らざる事かもしれませんが、私共はもう年を取りすぎました。
時代に備える協力を、町民全体で考えなければならない事もあるでしょう。そのためのご指導・ご協力をよろしく願い上げます。
伏木小学校創校150周年記念事業にあたって
伏木港開港の先覚者藤井能三先生は教育の重要性を鑑み、献身的な努力により明治6年2月県下初の効率伏木小学校を創立され、爾来、令和5年（2023年）満150年を迎えることになりました。
明治、大正、昭和、平成、令和の長きにわたり、幾多の厳しい社会情勢の中、終始創校当時の理想が高く掲げられ、学校と地域社会が一致協力して常に県下に名だたる『伏木小学校』としての自覚と誇りを感じながら今日に至っています。
昨今『新型コロナ禍』『少子化』『命の大切さ』等、学校教育を取り巻く環境は大変厳しい局面を迎えております。
私たちはこの素晴らしい自然、歴史、文化を持つ『ふしき』の伝統を継承し、150周年を機に次世代でさらに大きく飛躍することを信じ発展を願っております。
今回の記念事業に携わられた、学校、育友会、同窓会、潮の音会、地域自治会等関係各位に感謝申し上げます。